進行・末期がん患者様の多くは、標準治療をもはや受けられなくなり、もう治療方法がないと宣告される、いわゆる「がん難民」としてさまよっております。私たちは、これまで、この問題を解決するために標準治療の次のがん治療『セカンドがん治療』の開発に取り組んでまいりました。
私たちは、これまでがんと長く共存を目指す「がん休眠療法」を提唱してまいりました。一時的なわずかな縮小よりも、小さくならなくとも長期間大きくならない治療の方が、延命期間が長くなることも少なくないことが世界中で認識されてきました。しかも、これなら苦痛も大きく減少します。そして体にとって最も大きな違いは免疫力を落とさないで治療を継続することでした。
そこで、このがん休眠療法をさらに発展させるため、私たちは、がんを標的(ピンポイント攻撃)とした種々の治療を、免疫機能を高めながら施行するという、「免疫機能最大化がん治療(Immune maximizing therapy for cancer)」を考案するに致しました。
最大級のがん免疫療法としては、樹状細胞にがんを認識させて、がんを直接攻撃する、特異的がん免疫療法(樹状細胞がんワクチン療法)を中心においています。これに通常の免疫療法、さらには次に示す適量の抗がん剤治療ならびに低侵襲・低用量の放射線療法により、自己の「がん細胞」を認識して攻撃する力を増強できることを明らかにしてきました。
免疫機能を高める抗がん剤治療は、がん休眠療法の概念に基づき我々が開発した、継続可能な最大の量を個々で設定するという方法です。この方法は、血管新生を同時に抑制することから、血管新生抑制剤との併用が相乗効果をもたらすと考えています。つまり、「がんの分子」を標的とした治療でもあります。
免疫機能を高める放射線療法は、線量を調節して、樹状細胞をはじめとする抗原提示細胞が働く環境を作り出し、特異的抗腫瘍免疫機構を賦活させる方法です。これにより、照射による縮小効果ばかりでなく、アポトーシスの誘導、自己がんの抗原性を高める効果、そして抗がん剤による効果の増強があることが明らかにされました。特に最近開発された放射線治療装置であるIMRTは、「がん組織」のみを標的とした治療が可能となりました。
このように、樹状細胞療法(樹状細胞がんワクチン療法)による特異的がん免疫療法、がん休眠療法に基づく個々に適量の抗がん剤、適量の放射線療法の三者を組み合わせは、”免疫機能を高めながら、がんの組織、細胞、分子を同時に標的とする治療”であり、”QOLを維持しながら長期間がんを封じ込める(つまり休眠から永眠させる)”ことが期待されます。
私たちは、アイマックスがん治療の開発を通じて各々の分野の臨床医および研究者と力を合わせて本治療プロトコールの確立、ならびに普及を目指し、標準治療からやむなく逸脱して「がん難民」となってしまった進行がんの患者様の”セカンドがん治療”として役立てたいと考えております。